(仮訳)クロアチア産担子菌の研究 (2):新種Marasmiellus milicae
Mešić, A., Tkalčec, Z. & Antonín, V., 2012. Studies on Croatian Basidiomycota 2: Marasmiellus milicae sp. nov. Mycotaxon. Available at: http://www.ingentaconnect.com/content/mtax/mt/2012/00000119/00000001/art00025 [Accessed June 4, 2014].
【R3-00779】2014/06/04投稿

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3行まとめ

クロアチアでLonicera implexaおよびセイヨウキヅタの茎に発生した菌を、Marasmiellus milicaeとして新種記載した。
本種は子実体がかなり小型で傘が白色、子実層托が乾燥時暗褐色になり、柄が短くて強い偏心生であることなどで特徴づけられた。
顕微鏡的には、担子胞子が(類)扁桃形、縁シスチジアに樹枝状突起を持ち、実質がゼラチン質で、表皮にラメアレス構造が発達することなどで特徴づけられた。

(シリーズ)

Croatia, island of Mljet (near Dubrovnik), near Prožurska Luka village

(新種)

Marasmiellus milicae Mešić, Tkalčec & Antonín
語源…クロアチアの菌学者、Milica Tortiić博士に献名
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Gymnopus sphaerosporus
ヨーロッパに分布する
子実体の形状が類似している
傘が白色
本種と異なり柄が暗灰色~灰黒色ではなく白色
本種と異なり担子胞子が類扁桃形~扁桃形ではなく球形~類球形
本種と縁シスチジアの形状が異なる
Marasmiellus margaritifer
ヨーロッパに分布する
子実体の形状が類似している
傘が白色
本種と異なり柄が暗灰色~灰黒色ではなく白色
本種と異なり担子胞子が類扁桃形~扁桃形ではなく球形~類球形
本種と縁シスチジアの形状が異なる
Marasmiellus distantifolius
同じDistantifolii節に含まれる
傘が白色
本種と異なりクロアチアではなく米国・中米・南米に分布する
本種と異なり柄が暗灰色~灰黒色ではなく純白色
本種より担子胞子が顕著に長い
本種より縁シスチジアのサイズが小さい
Marasmiellus corticum
本種と異なりクロアチアではなく米国に分布する
本種と異なり乾燥時傘に黄褐色~さび褐色の短い放射状条線を持つ
本種と縁シスチジアの形状が異なる
Marasmiellus afer
本種と異なりクロアチアではなく熱帯アフリカに分布する
本種と異なり柄が強い偏心生ではなく側生または稀に欠く
本種と異なり担子胞子が類扁桃形~扁桃形ではなく涙形
Marasmiellus tristis
本種と異なりクロアチアではなくニュージーランドに分布する
本種と異なり傘が老成すると帯灰色~帯緑灰色を帯びる(ただし、本種の傘も時に似た色を帯びることがある)
本種と異なり乾燥時子実層托が暗褐色ではなく汚黄色
本種より担子胞子のQ値が小さい
本種と異なり縁シスチジアが分枝したり、頂部に珊瑚状突起を持つことがない
Marasmius exillimus
傘が白色
本種と異なりクロアチアではなくソロモン諸島に分布する
本種と異なり傘に淡い灰色の条線を持つ
本種と異なり柄が暗灰色~灰黒色ではなく類白色~淡灰色
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と傘表皮の構造が異なる
本種と柄表皮の構造が異なる